お墓や仏壇について

おしえて!仏壇の向きは【北向きNG】って本当なの?東西南北どの方角が正解?

クリス
クリス
  • 仏壇を北向きに置いてはいけないの?
  • 仏壇の向きは、どの宗派でも同じ?
  • 仏壇を置く時に気をつけるポイントは?

あなたは「仏壇を北向きに置くことは縁起が悪い」といった事を聞いたことがあるかもしれません。しかしさまざまな理由で、どうしても仏壇を置く向きが北向きになってしまうことはあり得ます。昔から北向きの仏壇は縁起が悪いと言われていますが、今もタブーなのでしょうか?本当のところを知りたいですよね。

神様
神様
この疑問に答えるぞい。
本記事の内容
  • 仏壇を北向きに置いてもOK!
  • 仏壇の正しい方角は、宗派によって違う
  • 仏壇を置く時に気をつけるポイント

この記事を読むことで「仏壇を北向きに置くことはNGだ」と言われてきた理由を知り、それぞれの宗派にあった最適の場所へ、仏壇を置くことができます。では早速お伝えしていきます。

仏壇を北向きに置いてもOK!

結論から言うと、仏壇を北向きに置いても問題ありません。仏壇を北向きに置いてもOKな理由と、昔から仏壇を北向きに置くことがNGとされてきた理由をこれから説明します。

仏壇を北向きに置いてもOKな理由

そもそも仏教の世界には「十方浄土(じっぽうじょうど)」という考え方があります。「十方」とは東西南北とその間の空間、その上下を加えた全世界を表します。「浄土」とは、仏様が住む、欲望や苦しみのない世界です。

つまり十方浄土とは、空間全てに仏様がおられるという意味を表しているため、東西南北どの方角に仏壇を向けてお参りしても仏様と向き合います

ですから、たとえ仏壇を北向きに置いたとしても問題はありません。

仏壇を北向きに置くことがNGとされてきた理由

照明のない昔の住宅は、室内を明るくするために南側に大きめの窓を取り、日差しを取り入れる工夫がされていました。北向きに仏壇を置くと、南側の窓の日光だけでなく風も遮ることになります

そうすると仏壇を置く部屋が薄暗く空気がどんよりするだけでなく、窓からの直射日光により木製の仏壇が激しく劣化します。これらの日常生活からの知恵により、昔の人は仏壇を北向きに置くことをタブーとしてきました。

しかし最近の住宅構造はより快適な間取りに配置され、UVカットの窓や、ブラインドなどで直射日光を防ぐこともでき、空調も調節できます。

ですから仏壇が劣化する心配がないため、家族と触れ合いが多い場所なら北向きに仏壇を置いても問題ありません。

仏壇の正しい向きはどの宗派でも同じなの?

伝統的な日本の仏教の宗派は13宗あります。どの方角にも仏様がいらっしゃるとはいえ、宗派によって仏壇を置く向きに違いがありそうですよね。今回は代表的な7宗の仏壇の向きを紹介します。

曹洞宗(そうとうしゅう) ・臨済宗(りんざいしゅう)は南向き

曹洞宗・臨済宗では、「南面北座説(なんめんほくざせつ)」にしたがい、南向きに仏壇を置くことが勧められています。南面北座説とは古来中国からの慣習で、位のの高い人は南を向いて座り、その家来たちは北を向いて座るというものです。

お釈迦様も、南向きに説法をしていたという言い伝えから、南向きに仏壇を置くことが勧められています。

浄土宗・浄土真宗・天台宗は東向き

浄土宗・浄土真宗・天台宗では、「西方浄土説(さいほうじょうどせつ)」にしたがい、仏壇を東向きに置くことを勧めています。「西方浄土説」とは、御本尊の阿弥陀如来(あみだにょらい)が西方浄土である西の方角にいるというものです。

またインドの慣習である、太陽が昇る東の方角は立身出世の象徴だから、主人は東向きに座るという教えからも影響を受けています。以上のことから、浄土宗・浄土真宗・天台宗の仏壇は東に向けて置くことが勧められています。

日蓮宗はどの方角でもOK

仏壇を置く方角に関してはさまざまな説がありますが、日蓮宗の場合は仏壇をどの方角に置くのか絶対的な決まりはありません

御本尊やご先祖様を清潔にし大切に扱い、落ち着いてお参りできる場所ならどこでも構いません

真言宗は総本山の方角へ

真言宗では「本山中心説(ほんざんちゅうしんせつ)」に従うことが多いです。「本山中心説」とは、真言宗の場合総本山である和歌山県の「高野山金剛峯寺(こうやさんこんごうぶじ)」の方角の壁側に仏壇を置く考え方です。

そのため、家によっては仏壇が東向き・西向きと、違う方向を向きます。もし「本山中心説」にしたがい、家の構造上あまりにも不自然な場所に仏壇を置かなければならない場合、曹洞宗・臨済宗で紹介した「南面北座説」に従いましょう

実は、真言宗の本堂は南向きに建てられているところもあります。家庭によって、さまざまな事情があると思いますが、仏壇の置き場所に悩んだ時は仏壇購入店や葬儀会社に相談してみましょう。

仏壇を置く時に気をつけるポイント

宗派によって推奨される仏壇を置く方角がわかりましたね。ここでさらに疑問に思うのが、「仏壇を置く時に気をつけるポイントは、どんなことがあるか」ではないでしょうか。そのポイントを説明していきます。

直射日光を避ける

さまざまな仏壇に関するホームページやブログ記事に「仏壇は、直射日光を避けるように」と説明されています。さて、仏壇を直射日光にさらすとどうなってしまうのでしょうか。

仏壇は木製の細かな装飾がされたデリケートな工芸品です。そのため直射日光にさらされると仏壇表面の塗料が劣化します。そして木材が乾燥し、ひび割れや曲がり反りが発生します

仏壇の修理は専門業者に依頼できますが、小型の仏壇の修理費用の相場は10万~20万円と高額です。大きめの仏壇は50万円以上の修理費用が必要とされるケースがあるため、直射日光は避けましょう。

直接、冷暖房の風を当てない

蒸し暑い夏場は冷房が欠かせませんよね。しかし仏壇に直接冷房の風を当ててしまうと、部屋の空気の流れが変わり風通しが悪くなります

すると部屋に湿った空気がたまり、カビが生えやすい環境となります。さらに、房による温度変化で仏壇の部品が変形したり歪む可能性もあります

また暖房を使う冬の季節は温風が直接仏壇に当たります。そのため乾燥した仏壇の木材に温度変化が起き、ひび割れの原因になります。仏壇だけでなく、木製の家具に直接冷暖房の風を当てるのはやめましょう。

仏壇と壁の間に隙間を作る

仏壇は木材で作られていることが多いです。木材は湿度の吸収と放出を繰り返しています。そのため部屋の湿度が65%以上になると、木材が湿気を含み仏壇にカビが生えやすくなります

カビは仏壇の引き出し装飾の入り組んだところに発生しやすいです。それを防ぐためには、仏壇を壁から5㎝ほど離して置きましょう

こうすることで空気の流れをよくします。梅雨の季節はエアコンの除湿機能と扇風機で風の流れを作り、仏壇と壁の間に湿った空気が停滞しないように工夫しましょう

まとめ

仏壇の向きは宗派によって推奨されている向きがあるものの、「仏壇を北向きに置いてはいけない」という決まりがないということがこの記事でわかりました。

昔ながらの間取りならば、仏壇を置く環境が整っているので仏壇設置に際して最小限の労力で済むと思います。しかし新築のマンションやアパート、西洋風のおしゃれな家に引っ越しあるいはリフォームをすると、仏壇を置く場所にとても悩むと思います。しかし北向きに仏壇を置いても大丈夫であれば、仏壇を置ける選択肢が広がるのではないでしょうか。