お墓や仏壇について

仏壇の向きに決まりはある?日蓮宗の仏壇を配置する向きについて解説します

クリス
クリス
  • 日蓮宗の仏壇はどの向きに配置すればいいの?
  • 仏具はどのように飾ればいいの?
  • 仏壇を配置するときに、気をつけることはある?

仏壇を購入する場合、事前に家のどこに、どの向きに置くか考える必要があります。

かつてはどの家にも仏間があったので、仏壇を設置する向きや場所について考えることはありませんでした。しかし、現在は仏間だけではなく和室がない家も多くあります。そのためどこに仏壇を悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。

実は、仏壇の向きはそれぞれ宗派によって決まっています。宗教によって仏壇を置く向きが変わるのは、宗教、宗派の考えによって異なりそれぞれ意味があるからです。仏教では、あらゆる方角に仏がいるという考えがあります。

宗派による正しい仏壇の向きとその理由を知れば、よりよい供養にも繋がることでしょう。

神様
神様

この疑問に答えるぞい。

本記事の内容
  • 日蓮宗の仏壇を配置する向き
  • 日蓮宗のご本尊の祀り方や仏具の飾り方
  • 仏壇を配置するときの注意点

この記事を読むことで日蓮宗の仏壇を配置する向き、日蓮宗のご本尊の祀り方や仏具の飾り方、仏壇を配置するときの注意点を知ることができます。では早速お伝えしていきます。

日蓮宗の仏壇を配置する向き

日蓮宗には、仏壇を配置する向きに決まりはありません。自由に置いてもよいとされています。

しかし、他の宗派の話を聞くと、仏壇の置く向きについて気になる方も多いのではないでしょうか。

仏壇を配置する向きに、吉凶はありませんが北に向けて配置することは避けられています。お主なのが東向きと南向きだと言われています。

仏壇を配置する向きには、以下の5つの考え方があります。

  • 南面北座説(南向き)
  • 東面西座説(東向き)
  • 本山中心説
  • 十方浄土
  • 春夏秋冬説

では、それぞれの考え方を解説をしていきます。

南面北座説(南向き)

南向きの南面北座説は、仏壇の背を北にして南向きに仏壇を配置します。

南面北座説は、中国の慣習からきていると言われています。王などの高貴な人は南を向いて座る習慣があり、家来は北を向いて座ります。古代中国では、これが一般的で日本でも敬う人は南向きに座るようになりました。それ故に、敬うべき仏も南を向くのです。

また、釈迦も南向きに座って説法をしていたことからも、南向きがよいとされています。

風水的にも、東から南にかけては吉報とされていています。不動産などを選ぶときに、東や南を選ぶ方が多いのはこのためです。

直射日光が当たらず、風通しもよいのがこの方角のメリットです。

東面西座説(東向き)

東向きの東面西座説は、仏壇の背を西にして東向きに仏壇を配置します。

東面西座説は、インドの慣習からおり、東は日の出の方角で立身出世の象徴とされています。そのため、インドでは主人は東向きに座るといいと言われています。これが日本にも伝わり、仏壇を東向きに置くようになりました。

また、極楽浄土は西方浄土とも呼ばれ、西にあるとされています。この置き方は、その極楽浄土の方角を祈るために、仏壇は東向きになっているという説もあります。これを西方浄土説といいます。

本山中心説

本山中心説は、仏壇の前に座ってに手を合わせるときに、その延長線上に信仰する宗派の総本山がある方向に仏壇を配置します。

そのため、宗派と住んでるところによって仏壇を置く方角が異なります。

十方浄土

十方浄土とは、どの方角でも仏様はどこにでもいるという考え方なので、仏壇を置く場所にはこだわらないというものです。

十方浄土は、東西南北、北西、南西、南東、北東、上下を合わせ「十」の方角、つまり「全世界」を表します。この世に起こる物事にはすべて法則があり、「東西南北、上下左右に良し悪しをつけてはいけない」という釈迦の説法から、由来されます。つまり、どの方角でも仏様はどこにでもいるという考え方で、仏壇を置く場所にはこだわらないという考え方です。

春夏秋冬説

春夏秋冬説は、仏壇の向きにこだわらず、ご先祖様が安らかに眠れるのならどの方角に置いても問題ないというものです。

春夏秋冬説は、東西南北を四季に捉えたもので、風水にも似た仏壇を置く位置を決める際にも役に立つ考え方です。四季それぞれの大切さに違いがないように、方角にも差異はないというものです。

東向き(春) 万物のはじまり
南向き(夏) 実を結ぶ
西向き(秋) 収穫の時期
北向き(冬) 収める

 

日蓮宗のご本尊の祀り方や仏具の飾り方

画像引用:Wikipedia

日蓮宗は南妙法蓮華経で有名な鎌倉仏教のひとつで、鎌倉時代中期の僧侶、日蓮聖人を宗祖とする仏教宗派です。

千葉県の清澄寺で南無妙蓮華経と高唱したのが開宗とされ、山梨県にある身延山久遠寺が日蓮宗の総本山とされています。

日蓮宗には顕本法華宗、日蓮正宗、法華宗など、さまざまな分派が存在し、それぞれに本山寺院があります。

日蓮宗のご本尊の祀り方や仏具の飾り方には、決まりがあります。それぞれの解説をします。

仏壇に配置するご本尊の形式

日蓮宗では、ご本尊の祀り方にはいくつかの形式があります。

大曼荼羅御本尊

大曼荼羅とは、掛け軸の中央に南妙法蓮華経と書かれ、その周囲に十界それぞれの如来様や仏神様に菩薩様の名称が書かれた曼荼羅です。そのため十界曼荼羅とも言われています。日蓮宗では、多くの場合ご本尊といえばこちらを指します。

大曼荼羅御本尊は、文字により描かれることが一般的ですが、絵によって描かれた曼荼羅もあります。

一塔両尊と一塔両尊四士

一塔両尊とは、日蓮宗のご本尊の形式です。一塔とはお題目として南無阿弥陀仏と書かれた仏塔で宝塔とも言います。両尊は、左側に釈迦如来様を右側に多宝如来様を配置します。

一塔両尊四士は、一塔両尊に四苦薩を加えた形式です。左外側に上行菩薩、左内側に無辺行菩薩様を配置し、右内側に浄行菩薩様を、右外側に安立行菩薩様を配置します。

それぞれをまとめて三宝尊といいます。三宝とは、仏壇の数ではなく仏、経、僧のことです。

日蓮聖人と鬼子母神と大黒天

大曼荼羅御本尊や一塔両尊、一塔両尊四士の前に日蓮聖人像を配置します。

大曼荼羅御本尊の場合は、左脇掛として鬼子母神様を右脇掛として大黒天様を配置します。

一塔両尊、一塔両尊四士の場合は、脇掛の代わりに日蓮聖人像の左側に鬼子母神像を右側に大黒天像を配置します

日蓮聖人像や脇掛は、ご本尊よりも小さいサイズを選びましょう

日蓮宗では、ご本尊を配置する際に菩提寺での開眼供養が必要な場合があります。購入する前に菩提寺に相談し、その際に開眼供養も依頼するのがおすすめです。

仏具の種類と配置の仕方

日蓮宗のお参りでは五供と呼ばれる、花、灯、香、飮食、浄水を供えるのが基本の供養になります。

仏壇に五供を備えるための仏具の並べ方を説明します。今回は、4段の仏壇を例に解説します。仏壇が3段しかない場合は、仏壇の前に経机を設置して、4段目の仏具を配置するなどしましょう。

最上段

仏壇の内側の壁には、大曼荼羅御本尊を掛け、その前に日蓮聖人像や脇侍(鬼子母神、大黒天)、一塔両尊、一塔両尊四士を祀ります。

2段目

お位牌はご本尊の一番下に配置しますが、ご本尊が隠れないように注意して上座である右側から配置していきます。

中央には水を入れた茶湯器、右には炊き立てのご飯を入れた仏飯器をお供えします。この2つは、仏器膳にのせて供えるのがより正式です。

3段目

中央にお菓子や果物をのせた高坏を置きます。左側には花立を設置します。

より正式にする場合は、右端にもう1本花立を設置します。花立には生花を生けてお供えします。

4段目

中央に前香炉を設置します。日蓮宗では、前香炉に線香を1本立てて供えますが、3本使用する場合もあります。その右側にローソク立てを置きますが、正式な場では、ローソク立てをもう1本香炉の左隣に追加します。

前香炉の左側には線香立てとマッチ消しを配置します。

読経の合図に使うおリンは、ローソク立ての右側に配置し、その奥には見台にのせた過去帳を設置します。過去帳とは、戒名や俗名、没年月日が記載された家系図のような役割をもつ仏具です。もし、三段目に空きがあるなら、過去帳は三段目の右側に置きましょう。

日蓮宗のご本尊の形式は分派の特徴がみられるため、購入する際には、菩提寺に相談するのがおすすめです。

仏壇の種類

日蓮宗の仏壇は、唐木仏壇かモダン仏壇がおすすめです。

唐木仏壇

唐木仏壇は、黒壇や紫壇などの高級木材を用いた仏壇で木目の美しさなどを生かして作られています。最近では仏壇が長持ちするように、合成樹脂やプラスチックなどを使用したタイプもあります。

モダン仏壇

モダン仏壇とは、リビングなど洋室にも馴染むようにデザインされたものです。上置型のミニモダン仏壇もあるので、家の事情に合わせて仏壇の種類や大きさを選びましょう。

仏壇を配置するときの注意点

日蓮宗には、仏壇を配置する向きに決まりはありません。ですが、仏壇の置く場所には気をつけなければならないことがあります。

床の間と仏壇を向かい合わせにしない

床の間と仏壇を向かい合わせにすることは良くないこととされています。床の間は家の中で最高の上座とされています。そのため、床の間に向かい合うように置かれた仏壇は、下座の扱いになってしまいす。

床の間に仏壇を置くことは最上であると言われているので、床の間に仏壇を置くのは良いとされています。

また、床の間のある部屋は風通りがよくなるように設計されており、仏壇が劣化する原因となる直射日光を避けることができます。このように部屋のつくりから見ても、床の間は仏壇を置くのに最適とされています。

神棚と仏壇を向かい合わせにしない

神棚と仏壇が同じ部屋にあるのは珍しくありません。日本では、神仏習合によって神道と仏教が同一視された時期があったからです。しかし、神棚と仏壇が同じ部屋にあることは問題ありませんが、向かい合わせに置かれているとそれは問題になります。

向かい合わせに置いた場合、神棚に祈っているときは仏壇に、仏壇に祈っているときは神棚にお尻を向けてしまうことになります。神仏両方に失礼なことになるので、神棚と仏壇は向かい合わせにしないようにしましょう。

また、神棚は上の方に置くにことが多いと思いますが、仏壇の真上は避けた方が良いとされています。同様に神棚と仏壇が上下の位置関係にならないようにしましょう。

ご本尊を置く高さ

仏壇を置く場所の他に、注意したいのがご本尊を置く高さです。ご本尊がよく拝める位置、目線より高いところに配置しましょう。

座ってお参りをするときには、ご本尊の位置がお参りする人の目より、少し上にくるように配置しましょう。

立ってお参りするときは、ご本尊がお参りする人の胸よりも、少し上にくるように配置しましょう。

直射日光を避ける

明るいところに仏壇を置くことは悪いことではありません。ですが、木製である仏壇は直射日光を浴び続けてしまうと日焼けしたり、ひび割れを起こすことがあります。仏壇が傷みやすくなります。

特に、本山中心説の場合は注意が必要です。太陽は東から昇るため、東側に窓がある部屋では直射日光が差し込みます。西側に本山があるからと東側に仏壇を置くと、直射日光を浴びてしまうことになります。このような場合は、仏壇を置く部屋や向きを変えるか、遮光カーテンなどで日光を遮りましょう。

湿気を避ける

ほとんどの仏壇が木でできているため、湿気が多いところに仏壇を置くとカビが発生しやすくなります。冷房の湿気の影響も受けるので気をつけましょう。

また、電子レンジ、冷蔵庫、オーディオ機器などの電化製品を置くと機器から発する熱や音の振動などで劣化する恐れがあるので近くに電化製品を置くのも避けましょう。

神様
神様
仏壇は風通しのいい場所に置くんじゃぞ

まとめ

いかがでしょうか。仏壇を配置する向きや仏壇に関するものは、それぞれに理由があります。必ずその通りにしなければいけないわけではありません。その場合は、柔軟に考えることも大切です。

まとめ
  • 日蓮宗は、仏壇を配置する向きに決まりはない
  • 日蓮宗のご本尊の祀り方や仏具の飾り方には、決まりがありますが分派により特徴があるので事前に確認する
  • 仏壇は床の間、神棚と向かい合わせにしない
  • 仏壇は直射日光、湿気を避けた場所に配置するのと仏壇が傷みにくい

仏壇の配置する場所や向きも大切ですが、まずは日常でのお参りのしやすさを優先させましょう。供養の心が何よりも大切です。