葬儀のマナーを調べる

【生花の基礎知識とマナーを解説】葬儀に生花を贈りたいけど、一対が正しい送り方なの?

クリス
クリス
  • 葬儀会場にお花が飾ってあったけど、あれはどういう意味なの?
  • あのお花は誰が贈るの?
  • 贈りたいときはどうすればいいのかなぁ?
  • 日本の葬儀のしきたりやマナーは本当に難しくてわかんないよ。

突然大切な人の訃報を聞いて、驚きと同時にできるだけの弔意を示したいと思われることでしょう。お花も贈りたいと思ったとき、ちょっと不安になりませんか?

「どうすればいいの?」

お葬式に参列したことはあっても、お花に対しては知識がない。

そんな方に是非知っておいていただきたい葬儀のお花(生花)に関するお話です。

神様
神様

葬儀で祭壇の両側に飾られている花を生花というんじゃ。今回は仏教の葬儀の生花を中心に説明いたす。

本記事の内容
  • 葬儀のお花(生花)の基礎知識
  • 生花の贈り方とそのマナー

この記事を読んでおくことで、もし、あなたが葬儀のお花に対して何も知識がなかったとしても、突然の訃報に接したとき「兄弟でお花出そうよ」などと率先して言えるでしょう。

会社で「〇〇さんの家の葬儀にお花を出しておいてくれないかな」と上司に頼まれても迷うことなく行動できるはずです。

では、さっそくお伝えしていきますね。

生花の基礎知識

葬儀で大切な役割を果たすものの一つにお花があります。ここで、葬儀で使用されるお花にまつわる「基礎知識」をご紹介したいと思います。一緒に見ていきましょう。

クリス
クリス
日本語は難しいね。まず、読み方からわからないよ。「生花」とか「供花」とか言う言葉がよく使われているけど。

「生花」「供花」・・・何て読む?

生花は「せいか」と読みます。

華道をたしなんでいる人ならもっと他の読み方もご存知でしょうね。しょうか・なまばな・いけばな・・・読み方はいろいろありますね。

葬儀に使うお花の場合は「せいか」と読みます。街のお花屋さん「〇〇生花店」・・と同じ読み方です。

供花は「きょうか」と読みます。

「生花」と「供花」の違いは?

クリス
クリス
ネットで「葬儀の花」で検索して見ると、供花という言葉がたくさん出てくるよ。供花って何?

葬儀社やお花屋さんの会話の中によく出てくる言葉「生花」「供花」。何か違いはあるのでしょうか?

結論から言うと普段の会話の中で使用する上では同じ意味と捉えてよいみたいですね。

友人の恩師が亡くなり、葬儀社の人に「お花を出したいのですがどうしたらよいですか」と電話で聞いたところ、「生花ですか?弊社のHPからも注文できるで供花の申し込みをしてください」との返事だったそうです。

「セイカ?」「キョウカ?」聞きなれない言葉にとまどいますよね。

クリスの言うように、ネットで「葬儀・花」で調べてみると「供花」という言葉がずらりと並んでいます。えっ、生花じゃないの?供花って何?って思ってしまいました。何だかわかりづらいですね。

「生花」は読んで字のごとし。ドライフラワーやブリザードフラワーではなく生きたお花(こんな表現をしてよいのかどうかわかりませんが)です。葬儀の時に故人に向けて贈られた「生花」が「供花」と言うことになるようです。

葬儀のとき、祭壇の両サイドに飾られている大きな名札のついたスタンド花を見たことがありますか?あの花を「供花」と言います。

供花は必ずしもスタンドとは限りません。葬儀社の人の話によると、アレンジフラワーの「盛花」という選択肢もありますが、斎場での葬儀の場合、お花はほとんどスタンドだそうです。場所が狭いとそうもいかないようですが。

「供花」は「きょうか」もしくは「くげ」と読むという表記を見かけますが、今はほとんど「くげ」という読み方はしないみたいですね。

もっとも「くげ」という読み方は昔(平安時代)「供華」と書いて「くげ」と呼んだことに由来しているとか。その時代には「供花」「供華」はそれぞれ少し違った意味合いをもっていましたが転じて「供花」を「くげ」と読むようになったそうです。

葬儀関連の業者さんや花屋さんの間では、葬儀の場で使う「生花」=「供花」という言い方をしているそうで、普段は「生花」という言葉を一般的に使っているとか。

注文書も葬儀社によって異なりますが、次の注文書が分かりやすいと思います。

注文書画像引用:有限会社サシキン葬祭

供花にはどんな意味があるの?

「供花」とは亡くなった人の冥福を祈る気持ちをこめて贈られる花です。祭壇の周りにたくさんの花が飾られていると、遺族の慰めにもなりますね。また、葬儀会場の厳かな雰囲気を作り出す上でも欠かせないでしょう。

贈る人の側からみると「故人への感謝の気持ち」や「お世話になったお礼」の気持ちを形にしたものとも言えます。

生花の数え方

一つを一基、ペアにする場合、二基を一対と言います。注文するときなど、間違わないようにしましょう。

生花の種類は三種

生花と供花は同じという説明をしましたが、厳密に言うと生花には次の3種類があります。

供花
  • 使用場面:通夜・告別式
  • 使用場所:祭壇の両サイド 斎場の入り口など
  • 贈り主 :近親者(遺族・友人・親族)会社や所属組織 など
  • 形式  :主に供花スタンド フラワーアレンジメント(花籠・盛り花)
枕花

まくらばな

  • 使用場面:臨終からお通夜
  • 使用場所:故人の枕元
  • 贈り主 :親族 特に親しい友人 など
  • 形式  :フラワーアレンジメント(花籠・盛り花)
  • 備考  :贈った人の代わりとなり故人の枕元に寄り添うという意味を持つ

高さ60~80㎝程度(邪魔にならない大きさ)

献花
  • 使用場面  :告別式
  • 使用場所  :祭壇

キリスト教では、仏教でいうお焼香の代わりに一人ずつ花を一本取って、祭壇の上に置き故人とお別れをします。白の生花(カーネーション・菊等)茎のしっかりしているものが使用されます。

では、次に生花の贈り方やマナーについて説明しますね。

生花の贈り方とそのマナー

生花を贈る場合、注意しなければならないしきたりやマナーがあるので、覚えておくとあわてないですみますね。

生花はいつ送る?

送るタイミングはお通夜の日の午前中、遅くても3時間前には届いているようにします。

送る生花は会場の設営に間に合わなくてはなりません。斎場ではお通夜の日の午前中から祭壇の飾りつけをします。

届く時間が早いと「亡くなることを見越して用意していたのかなぁ・・・」と、ちょっと不快に思われたり、ぎりぎりだと葬儀社の人が祭壇の準備をするのに間に合わず迷惑をかけてしまいます。場合によっては受けてもらえないことだってあります。

生花は誰が贈るの?

葬儀の会場で参列者の目を引く生花ですが「〇〇一同」とか「〇〇会社社長✖✖」と大きな名札がついています。

生花を贈るのは主に、親族や親しかった友人故人の会社・仕事関連で付き合いのあった人喪主や遺族の勤め先の会社の人が主になります。もちろん個人で送って構いませんし、誰が贈ってもOKです。

訃報をきいたけれど、入院していたり、体調が思わしくなくて葬儀に参列できない。そういう場合、生花で弔意を表すのも一つの方法です。

生花は、親しい人からのものを祭壇の中央に近い場所に飾ります。まず、遺族や親族。次いで友人、そして故人の仕事や会社関係の人、その次が喪主や遺族の会社関係の人。このような順番並べられます。

どんなに権威のある人のお花でも、大会社の会長さんからのお花であろうとも、故人からは一番遠い場所になります。

ここには忖度なんてありませんね。

生花の相場っていくらくらい?

生花の相場としてはスタンド花は一基7500円から15000円程度と言われています。もちろん使用する花によって異なり20000円を超える場合もあるようです。一対ならその倍ということになりますね。アレンジメントの盛花では7000円~20000円くらいが相場です。

贈る側の相場としては、親族なら20000円程度、会社関連なら15000円から30000円、友人や知人なら15000円~30000円、という目安もありますがこれもケースバイケースで一概には言えません。

というのも、生花は香典と同じように考えられており、生花と香典の両方を贈るか、一方にするかという問題もあります。いずれにしろ、ご遺族の負担にならないように考えることも必要です。不安なら周囲の人に聞いて合わせるか、葬儀社の人にきいてみましょう

相場を把握しておくことは重要です。お世話になった故人に対して、精いっぱいのお花を贈りたいと思われる方もいらっしゃるでしょう。しかし、まずは祭壇全体のバランスを考えなくてはなりません。一つだけ大きな生花があると違和感が生じてしまいます。

香典などと異なり、人の目に触れることになるのですから。

生花は何基贈ればいい?一対がマナーなの?

生花は祭壇の両サイドに飾るか、場合によっては斎場の入り口に飾られたりします。昔は「一対」が慣例だったのですが、現在では一基送る人の方が多くなってきています。これは昔に比べて葬儀の規模が小さくなったことも影響しているのでしょう。

ただ、親しい人や親族は一対贈るとか、地域によっては一対が定着している所もあるので注意しましょう。特に離れた地域にお花だけ贈る場合は要注意ですね。分からなければ葬儀社に聞いてみましょう。

生花はどこに依頼すればよい?

生花を注文する上で気を付けるべきこと。

「お花を贈らなきゃ」と勝手に判断して注文するのはNGです。生花を贈りたいと思ったらまず遺族に連絡をとり、お花を出してもよいかどうか聞かなくてはなりません。OKなら遺族又は葬儀社の人に以下の中で必要なことを聞きます。

確認事項

  • 喪主が生花を辞退してはいないか?会場の都合などで生花を辞退することもあります。
  • 宗教は?仏教・神道・キリスト教等。仏教と決めつけるのは禁物です。
  • 適切な時間は?お通夜の日時をきちんと確認しておきましょう。
  • 相場は?場違いな生花をおくらないために、相場の確認をしておくことも必要です。
  • 担当葬儀社の契約している花屋さん以外の生花も受け付けているかどうか。

相場はなかなかわかりづらいですよね。そういうときは葬儀社の人に「皆さん、いくらくらいのお花を贈られていますか?」と聞くのが一番。

葬儀社によっては自社契約の生花店以外からの生花は受け付けなかったり、手数料を取られることもあります。

葬儀会場が葬儀社の持ちホールならよいのですが、貸しホールの場合もあります。その場合はホールに電話して「〇〇日の〇〇家の葬儀担当はどこの葬儀社でしょうか?」と担当葬儀社の連絡先を聞き、連絡する必要があります。貸しホールでは生花の申し込みなど受け付けていません。

生花を注文する方法

最も一般的なのは葬儀社に注文する方法です。知識が無くても間違わないようにカバーしてもらえますね。

葬儀社に依頼するメリットは次の通りです。

  • 葬儀の内情に最も詳しい。
  • 名札の記載にも間違いがない。
  • 葬儀の雰囲気と調和のとれた供花を選んでもらえる。
  • 予備の生花も用意している葬儀社が多いので直前注文にも対応してもらえることがある

訃報を聞き、お花を贈りたいと思ってもお花屋さんに聞いたら間に合わないといわれた。

そんな場合でも一応葬儀社に聞いてみましょう。最終手段ですが間に合うこともあります。

デメリットはあまりないと思うのですが、しいて言うなら自分の好みは加味してもらえないということですかね。

その他の注文方法(遺族に頼むケース以外は、いずれも遺族や葬儀社に連絡して確認を要する事項がある。また葬儀社によっては外部からの生花は受け付けない場合もある)

メリット デメリット
生花店 故人の好きだった花などもうまく組み込んでもらえる。注文者の意見も聞いてもらえる。 祭壇や他の生花とのバランスがわるいことがある。
会社に頼む 大手企業などでは会社が生花店と契約している場合もあり、総務に依頼すると対応してもらえることもある。    〃
親族に頼む 「私のお花も出しておいて」と遺族に頼む。葬儀社に注文することになるので簡単。 喪主や遺族との関係性による
電報と一緒に依頼する 弔電を打つとき、一緒にネットなどで注文できる。写真を見ながら好みの物をチョイス。 周囲の雰囲気とバランスがとれないこともある。

Amazonや楽天などでも販売していますね。私はちょっと驚きましたが。

いかがでしょうか。いろいろなケースがあると思いますが「経験がないのでよくわからない人」や、「特に拘りの無い人」は葬儀社に依頼するのが簡単で安心ですよね。

生花の札名はどう書く?

もう一つ大切なのが札名の書き方です。供花には中央に大きく送り主の名前を記した札がつけてあります。札名は書いてもらえるのですが、原稿どおりに記入されるので注文するときはこの札名も大切です。

この札の書き方にも決まり事があります。

  • 会社関係:会社名(略さずに正式名称) 代表取締役社長 〇〇 △△
  • 会社関係:例えば部署で送る場合 会社名 部署名 一同 など
  • 親族  :親戚一同 兄弟一同 など
  • 友人  :連名・個人名・〇〇大学友人一同 など
  • 夫婦の場合は夫の名前のみ書く

この札名はとても重要です。注文も一般的には電話では受け付けません。それは間違いが生じないようにするためでもあります。

ネットやFAX、注文書に直接記入するなどの方法をとります。注文書に札名を記入するのですが、ここで間違うと生花の札名が間違って書かれてしまったり、バランスの悪い名札になってしまうことになります。

上手に書く必要はないので、正確に記入しましょう。

また間違いやすい漢字、例えば「崎」か「﨑」、「高」か「髙」」などは依頼する場合に一言添えることがおすすめです。

連名にする場合、あまり多くの文字を入れると目立たなくなってしまい注意が必要ですね。こんな場合も葬儀社で注文すると、適切なアドバイスを受けることができるので安心です。

この札名ですが「〇〇株式会社 常務取締役社長 〇〇 △△」なんて大きく書いてあるとちょっと仰々しく感じませんか?

「ちょっと目立ちすぎじゃない?」と私は思ってしまうのですが。

でも、この札を見ることで故人と親交のあった人を知ることができ、「故人を偲ぶ」という意味でも大切な存在なのです。だから目立つようにすることが必要なのですね。

葬儀の生花~マナーを守る意味

クリス
クリス
色々なマナーやしきたりがあるんだね。そんんなにマナーって大切なことなの?

冠婚葬祭には特有のマナーがあります。葬儀のお花にしても例外ではありません。

マナーを守るということは、故人にしっかりとした弔意を示し、ご遺族や参列者の人との関係性を上手に保つためにも必要なことなのです。

マナーに反すると「形式に合わせて考えてくれないんだ」「形式に合わせるという常識のない人なんだ」などと、マイナスなイメージで見られてしまうことになりかねません。

そして何よりも、マナーを守ることで故人を安らかに見送ることができるという考え方なのです。

マナーに関して付け加えると「供花」「供物」などは、故人に対して贈るものです。

香典は遺族に対して、葬儀費用を扶助するために贈るもので、いただいたものに対しては「お返しが必要」になってきます。遺族がいただくので遺族がお返すをすることになります。

一方「供花」や「供物」は故人に対して贈ったものであり、故人はもう「この世に存在しない」のだからお返しをすることはできません。よってこれらに関してははお返しは必要ないという考え方もできます。

お返しをするべきか、しなくてよいか、決まりはありません。

しかし、遺族の方はこれに対して「お返し」をするのが一般的になっています。品物を「お返し」しない場合でも礼状は必要になるでしょう。品物を添える場合は消えてなくなる「水物」とよばれる茶菓や石鹸が選ばれます。またタオルはハンカチ、カタログギフトでお返しするという方法もあります。

品物でお返しする場合、いただいた生花の価格の1/2~1/3程度の金額のものを選びます。

生花(供花)は相場を踏まえるという理由の一つに、この「お返し」も関係してくるのです。金額が大きくなると遺族の負担も大きくなってしまうからです。

まとめ

とかくしきたりやマナーが重要視される日本の葬儀です。日常的なことではないので自分の身に降りかかると「どうすればいいんだっけ」と不安になってしまいがちです。予備知識を持っているとその不安が少しは解消されますね。

それではここで、今回のおさらいです。

この記事で覚えておいて欲しい事
  • 葬儀のお花は一般的に「生花」と呼ばれており、お供えされたものを「供花」と呼びます。
  • 生花には三種類「供花」「枕花」「献花」があります。
  • 生花を数える単位は「一基」「一対」です。
  • 生花の形はフラワースタンドが主。その他アレンジメントフラワーもあります。
  • 生花を送るタイミングはお通夜の日の午前中がベスト。遅くても3時間前には届くように送りましょう。
  • 相場は7500円~15000円(一基)
  • 贈るのは親族や親しい友人、会社関連の人。個人でもOK
  • 注文は葬儀社に依頼するのが簡単で安心。

生花についても、分からないことや不安なこは自分で考えても堂々巡りです。そういう時は上手に社を利用するという知恵を持ちましょう。

しきたりやマナーはその地域によって異なります。一つの情報を鵜呑みにしてしまわないで、詳しい人に聞くのが一番です。そういう意味でも「葬儀社」は心強い存在なのです。

この記事が少しでもあなたの役に立てつことを願っています。