葬儀についての基礎知識

【香典返しを寄付したい】社会福祉協議会に寄付するのってマナー違反じゃない?相場は?

クリス
クリス
  • 香典返しをどこかへ寄付してもいいのかなぁ?
  • 寄付先は社会福祉協議会がいいと聞いたけど、相場ってあるのかなぁ?
  • 寄付したことを伝えるべきだよね。どうすればいいんだろう。
  • 寄付したら税金の控除を受けられるのかなぁ

香典返しに充てるお金を社会福祉団体などに寄付して何かの役に立ててもらいたい、そういう人が近年増えているようです。

その寄付先としてよく耳にする「社会福祉協議会」。今回はその社会福祉協議会に寄付をする場合にスポットを当てて見ていきましょう。

ただ、香典返しを寄付をすることに対して、香典を下さった人たちがどういう風に感じるか、ちょっと気になりますよね。また、どこへいくらくらい寄付すべきかも頭を悩ますところでしょう。

神様
神様

この疑問に答えるぞい。社会福祉協議会は通称「社協と呼ばれており、この記事でも社協という言葉を使用することにする

本記事の内容
  • 香典返しの寄付はマナー違反ではない
  • 寄付先が定まっていないのなら地域の社会福祉協議会がおススメ
  • 香典返しを寄付したことの伝え方
  • 寄付をしたら税の控除が受けられる

この記事を読むことで香典返しの寄付にまつわる問題点やその解決策が分かります。では早速お伝えしていきます。

香典返しを寄付するのはOK?相場は?

葬儀の際にいただいた香典と弔意に対して、そのお礼として「香典返し」をするのがマナーと言われています。その額は「半返し」、つまりいただいた香典の1/2~1/3が目安となります。

香典返しを寄付するのってどうなの?

NPOやNGOをはじめ多くの団体が「寄付」を募っています。もちろん香典返しを寄付するという行為自体は何の問題もありません。

しかし寄付するということに対しては様々な意見がありますね。そもそも香典は「このお金を使って故人を送り出して下さい」的な意味合いのものです。

少しでも役立ててもらえたらと思って香典を包んだのに、それを寄付するってどういうこと?
本当に寄付したの?香典返しが面倒くさいから寄付したんじゃないの?
私は福祉団体のために香典を包んだのではない。こちらが礼を尽くしたのに、そちらの礼の尽くし方が間違っているんじゃない?

このような考え方の人もいます。心情的に何か割り切れないものが残ってしまいますね。

反面、香典返しに充てるお金もまとめるとそれなりの金額になります。その一部を寄付することで何か社会貢献したいと願う喪主の気持ちも理解できるという意見もあります。

香典はお渡ししたものなので、故人の想いがあるのならそれを尊重すべきですね
香典返しは必要ないですよ。微力ながら社会のお役に立てることに使っていただけるのなら、賛同しますよ。

考え方はひとそれぞれ。どちらが正しいということはありません。

ただ、こういうことは地域の風習もあるので、それに従った方が良いですね。例えば葬儀を行ったら1万円寄付するとか、福祉団体に寄付して香典返しは行わないとか、その地によって「寄付」の考え方も異なります。

香典返しを社協に寄付。相場はどれくらい?

寄付は寄付する人の善意の気持ちです。相場はありません。

香典返しを寄付する風習のある地域では、寄付先を社協に指定していることが多いようです。

いくら寄付するか、金額が決まっているとわかりやすいですが「御芳志の一部を」という場合、やはり他の方がどれくらいの金額を寄付されているのか気にはなりますよね。

一つの例を紹介します。

香典返しの額は決まっているのですか?

香典返しの金額は、任意であり金額は決まっていません。おおむね1件当たりの平均金額は参考までですが、3万円程度です。

引用:福智町社会福祉協議会 Q&A

近年の葬儀は縮小化傾向にあり、香典の総額も減少してきています。葬儀費用は喪主の大きな負担となっていることも否定できません。葬儀関連の儀式や支払いをすませ、無理のない範囲で寄付をすればよいでしょう。

香典返しの寄付先として最も選ばれているのは「社協」

社会福祉協議会(社協)は社会福祉法人であり、公共性と公益性の高い非営利の民間団体で、「社会福祉法」に基づき設置されています。

全国社会福祉協議会>都道府県社会福祉協議会>市町村社会福祉協議会という成り立ちです。私達の一番身近な存在が市町村社会福祉協議会ということになります。

市町村社会福祉協議会とは

皆様がお住まいのもっとも身近な地域で活動しているのが市区町村社会福祉協議会(市区町村社協)です。高齢者や障害者の在宅生活を支援するために、ホームヘルプサービス(訪問介護)や配食サービスをはじめ、さまざまな福祉サービスをおこなっているほか、多様な福祉ニーズに応えるため、それぞれの社協が地域の特性を踏まえ創意工夫をこらした独自の事業に取り組んでいます。

地域のボランティアと協力し、高齢者や障害者、子育て中の親子が気軽に集える「サロン活動」を進めているほか、社協のボランティアセンターではボランティア活動に関する相談や活動先の紹介、また、小中高校における福祉教育の支援等、地域の福祉活動の拠点としての役割を果たしています。

引用:全国社会福祉協議会

社協が香典返しの寄付先として選ばれるのは、地域に密着した活動を行っているからという理由が大きいと思います。

「ちょっと助けを必要としている人」「困りごとを抱えている人」、その人たちの問題を解決して地域全体をよくするのが目的です。

そのためには、地域住民や様々な機関と連携して「みんながつながり、支えあい、安心して安全に暮らせる地域づくり」をめざしています。

寄付の方法

寄付の方法は各社協によって異なります。忌明けに行うことから「忌明寄附」とか「香典寄附」「香典返し寄付」という名前で寄付を募っています。

主な寄付の方法

  • 窓口:忌明けの時期に窓口に持参します。現金を入れる封筒は白の奉書紙封筒を使用し、表書きは「志」が一般的です
  • 郵便振替
  • 銀行振込

寄付を考えたら各社協のHPを検索してみることをお勧めします。

寄附の仕方・申込書・香典をいただいた人々に送る挨拶状・税金控除の証明書等々、必要な書類が準備されている場合もあります。

香典返しを寄付~その他の寄付先

最も優先すべきは「故人の遺志です。常日頃故人が大切に思っていたり。お世話になっている施設などがある場合、そちらへ寄付することがベストでしょう。

また、例えば故人が長い間お世話になっていた介護施設。「ここにもっと大きなテレビがあったら利用者の方々もゆっくりとテレビが楽しめるのに」と訪問する度に感じていたら、施設のスタッフと相談して目的を持った寄付をすることもいいですね。

他にも公益財団認定NPO法人など、寄付を募っている組織はたくさんあります。

寄付先を検討する際に大切なことは、名前だけでなく、実際にきちんと活動を行っている組織かどうかと言うことです。心のこもった寄付金、大切に使ってもらいたいですよね。

後で述べる「寄付」の所得控除が受けられる団体とそうでない団体もあるので、注意しましょう。

「香典返しを寄付」~香典をいただい人にどう伝える?

香典は遺族に対しての金銭的扶助の意味合いをもっています。葬儀に際して諸々の出費が嵩むであろうということで、少しでも助けになればという善意です。

香典返し寄付とは、本来は「香典返し」という形で、忌明けにお礼の品と挨拶状を送るのが一般的でが、この香典返しに当てるお金を公益団体などに寄付するというものです。

香典返しの寄付は、香典を下さった人々の理解が必要

「香典返しを寄付してもよいか」などと、一人ひとりに聞いて回ることは当然不可能ですね。しかし、何も伝えないのは失礼にあたります。

寄付すること自体は遺族の自由ですが、やはり、適切なタイミングを見計らって書面で伝える必要があります。

ちょっとその前に親族に対する香典返しについて考えてみましょう。

香典返しは必ずしなくてはならない?親族にも必要?

香典返しは同居の家族以外には基本的には金額に限らず行うのがマナーです。

神様
神様
難しい問題じゃな。地域によっては香典額が3000円以下の場合香典返しはしないとか。一口に親族と言っても、どういう付き合いをしているか等、その関係性があると思うんじゃ。場合によってはお返しをしないこともありうるじゃろう。

例えば兄弟が「何かと入用でしょう」と相場以上の高額な香典を包んでくれた場合、半返しではなく1/3~1/5くらいのお返しでもよいとされています。

「香典返しはいらないから何かの足しにして」と嫁いだ娘さんから言われることもあるでしょう。声掛けをしてくれた身近な人に対してはその気持ちを受け取ってもよいでしょう。

「香典返しを寄付したい」という決定をしたなら、まず、身近な人たちに伝えて承諾してもらうことが大切です。

後になって「せっかく役立ててもらおうと包んだ香典を他に寄付するなんて」と、関係性が悪くなってしまうことだってあります。

葬儀の前に「寄付することを決めている場合」の伝え方

葬儀当日、会葬お礼の品に添える「会葬礼状」に「香典返しを寄付する」旨を書き添えておきます。

故人の遺志により勝手ながら香典返しにかえ 心ばかりを 〇〇に寄付させていただきますので何卒ご了承いただきますよう お願い申し上げます

会葬のお礼の品・礼状は葬儀社に依頼することがほとんどなので、その旨を葬儀社の方に伝え礼状を作成してもらえばOK。

葬儀後に香典返しを寄付する場合

香典返しを寄付する場合は、一般的にはお茶やお菓子などの品物に添えて、四十九日法要を終えた後に挨拶状を送ります。挨拶状だけでよいという考え方もありますが、ちょっとした品物を添えた方が好感がもてますね。

神様
神様
これも地域によって異なるんじゃ。年配の人や葬儀社に聞いてみるのも一つの手じゃな。

寄付したことの報告は決まった形式はありませんが、香典を下さった気持ちを無下にしないように、感謝の気持ちを伝えることが大切です。

例文

先日 亡父○○儀 葬儀に際しご多用中にもかかわらず 弔意並びに丁重なるご香典を賜り 謹んで御礼申し上げます

〇月〇日に故人の四十九日法要を滞りなく終えることができました

生前のご厚情に対し感謝申し上げるとともにご報告申し上げます

誠に勝手とは存じますが ご芳志の一部を故人の遺志により○○へ寄附させていただきご返礼と代えさせていただきました

何卒ご了承いただきますようお願い申し上げます

本来であれば拝眉の上ご挨拶申し上げるところ 略儀となりますが書中にて御礼のご挨拶申し上げます

社協では寄付に対してお礼状を準備している

寄付に対してどう対応しているかは各社協によって異なっていますが、多くの社協では必要な数を伝えればお礼状を用意してもらえます。

練馬区社会福祉協議会の場合⇒挨拶状はこちらから見ることができます

寄付の申し込みに際し、季刊紙(社協だより等)やHPに寄付者の氏名や金額を掲載するかどうかの意思確認がされることが多いようです。

香典返しの挨拶状とともに社協の礼状を添えて送ると丁寧ですね。

香典返しの寄付は税金の控除対象になる~社協に寄付した場合~

香典返しの寄付は所得税・住民税の控除が受けられます。

所得控除 (寄付金-2000円)を所得から控除
税額控除 (寄付金-2000円)×40%を所得税から控除
住民税 (寄付金-2000円)×10% 住民税から控除

詳細はこちら⇒社会福祉法人全国社会福祉協議会

わかりやすく説明してありますので是非参考にしてください。

寄付した場合、所得控除もしくは税額控除を選択できます。一般的な所得の人は税額控除の方がメリットが大きいですね。

では、実際にどれくらいの金額が控除されるのでしょう。一つの目安をご紹介します。

控除額の計算(年収400万円の人が1万円寄付した場合)

所得控除は10000-2000-8000で年間の総所得から8000円が控除されます。これに税率を掛ければよいわけです。計算式は省略しますが、これを所得税に換算すると400円くらい安くなることになります。

一方税額控除は(10000-2000)×40%=3200円となり、この額が所得税から控除されることになります。

加えて住民税が(10000-2000)×10%=800円となり合わせて4000円の税金が安くなることになります

確定申告が必要です。忘れないようにしましょう

必要書類など、詳しくは各社協に問い合わせてみましょう。

まとめ

弔事に関しては何かとしきたりやマナーが重んじられます。香典返しを寄付するという話をよく見聞きしますが、やはり諸手を挙げて賛成する人ばかりではないでしょう。今回はこの問題について考えてみました。

まとめ
  • 香典返しを寄付するのはマナー違反ではない
  • 寄付に際しては故人の遺志が最優先。決まっていないなら地域の社協に寄付するのが定番
  • 寄付する場合、その旨を香典返しを下さった人に伝えることが大切
  • 寄付は漸近の控除対象になる。確定申告を忘れずに。

寄付する場合、香典を下さった方に対して、きちんと誠意をもって報告しましょう。