葬儀についての基礎知識

香典返しの「のし」は薄墨で書いた方が良い?香典返しのタイミングと薄墨の関係は?

クリス
クリス
  • 香典の袋に書いてある文字は何だか薄いね。
  • どういう意味があるのだろう?
  • あの書き方は香典だけなのかなぁ?香典返しの時はどうなんだろう?

訃報を聞いたら、香典を包んで告別式や葬儀に参列しますね。あなたはその香典袋の表書きは何を使って書いていますか?

一般的に、香典には薄墨を使用して書くことがマナーと言われています。

仏事に接する機会が少ないと「薄墨って何?」って思ってしまいますよね。

そこで、今回は薄墨の意味と、薄墨はいつまで使用するべきかについて考えてみたいと思います。

神様
神様

この疑問に答えるぞい。じゃが、この類のものは宗教や地域によって異なるものなんじゃ。悪までも一般論として覚えておくことじゃな。

本記事の内容
  • 薄墨の由来と意味
  • 香典返しのタイミングと薄墨の関係

この記事を読むことで薄墨の使い方が分かります。また香典返しに掛けるのし(正式には掛け紙と言います)に薄墨を使うべきかどうかが分かります。

では早速お伝えしていきます。

薄墨の意味と使う理由

日本の風習は面倒くさい反面、優しさもこめられていますね。

薄墨って何?

反対語は濃墨(こずみ)です。こう言えばお分かりですよね。そう、薄い墨です

小学校の習字の時間を思い出してください。しっかりと墨をすって書かないと、水分の多い薄い字になってしまいますよね(今の小学校は墨汁を使うのですかね?)。

薄墨とは一般的な濃さより色の薄いものを指します。

なぜ薄墨を使うの?

これに関しては諸説あります。一般的に言われているのは次の通りです。

  • 突然のことで、墨をしっかりする余裕がなかったためこのような薄い色になってしまった。
  • 涙が溢れて、墨の中に涙が入り、このように薄い色になってしまった。
  • ご霊前に供えるとき、涙がこぼれて滲んでしまった。

いずれも突然の訃報に接し、故人との別れのさみしさや遺された人々に対する配慮から出てきた風習のようです。

神様
神様
薄墨は悲しみを表す色なんじゃ。

その起源ははっきりしないものの、古く江戸時代あたりからという説が有力なようですね。

現在では、その都度墨をすって書く人は限られていると思います。

便利な筆記用具が出現し、簡単に毛筆っぽい字が書けるようになりました。その代表的なものが筆ペンですね。近年では筆ペンの素材やカートリッジにも工夫が凝らされ、本物の筆を使っているような感覚で字が書けるようになってきました。

筆ペンにもカラーバリエーションがあり、もちろん薄墨用のものもあります。また金封をよく使う方は、のし袋用のスタンプを用意されている方もおられますね。スタンプ台やインキも薄墨用のものが販売されています。筆ペンはコンビニなどでも販売しているので、一本用意しておくといいですね。

薄墨を使うときの注意点

薄墨で文字を書くと滲みやすいという難点があります。これは筆ペンを使用しても同じで濃墨より薄墨の方が滲みやすいのです。慣れない人は少し試し書きをすることをお勧めします。薄墨の場合は予備の袋がないのに、いきなりの直書きは厳禁ですよ。

書家の池上晋翔氏がブログの中でその対策を書かれていますね。速く書くことと筆先のインクを拭ってから書くことがポイントだそうですよ。

にじむ紙への対応ですが、にじむ紙は原則、速く書くしかありません。
にじんでしまう紙である以上はにじまない書き方というのはないのですね。にじみは、紙に墨(筆ペンではインク)が多くて繊維に入りすぎてしまう状態です。

普通の墨うす墨では薄墨の方がにじみやすいです。

引用:池上晋飛ブログ

のし袋に文字を書いて滲ませてしまった失敗談、まだこのブログの記事には続きがあるので是非ご覧になって下さい。

いつまで薄墨を使うの?

基本的には忌明けまでということになります。

急なことで、十分に墨をすることができなかった・・・という説に対しても準備期間は十分あるわけだから忌明けになるとその説にも筋が通りますよね。

忌明けとはいつ?

これは宗教によって異なってきます。

  • 神道:五十日祭をもって忌明けとする。亡くなった後、故人を守護神として定め祀ることを目的として10日毎に法事を行い五十日祭をもって守護神となり、遺族は忌明けとなる。
  • キリスト教:カトリック 30日目の追悼ミサをもって忌明けとする。
  • キリスト教:プロテスタント 30日(一か月目の召天記念日)をもって忌明けとする。
  • 仏教:四十九日法要を以て忌明けとする

仏教では、亡くなった人は49日かけて極楽浄土に向かって旅をし、一周毎に関所を通ることになっています。その前日の法要を逮夜(たいや)法と呼び、一般的にはお寺さんに来てもらい読経をし供養します。その後故人が今どのような場所にいるかなどの法話を聞きます。

初七日が過ぎると二逮夜(ふたたいや)、三逮夜と続き7回目の逮夜法要を四十九日法要と呼びます。これは関西の呼び方ですね。二七日(ふたなのか)、三七日(みなのか)という言い方もあります。ここで故人も極楽浄土にたどりつき、遺族も忌明けとなるのです。

神様
神様
しかし「弔事は薄墨」と言って四十九日以降の法事の時も薄墨を使っている地域もあるんじゃ。

香典返しのタイミング

香典返しは忌明けをしたら行います。仏教では無事四十九日法要を終えたこと、供物や香典を備えていただいたことに感謝をし、挨拶状と香典返しの品を用意します。

神道やキリスト教では香典返しの慣わしはありませんが、日本の風習に倣ってお返しをすることが多いようです。

香典返しに掛けるのしに使うのは薄墨?濃墨?

 

香典返しをするとき、デパートや専門店などにお願いする人が多いように思います。地域の風習に精通しており、安心してお任せできるので便利ですよね。でも、常識として知識はもっておくことをお勧めします。

香典返しの「のし」。墨の色は?薄墨それとも濃墨?

結論から言うと「どちらもあり」なのです。

薄墨を使うのは喪中であり、忌明けをすると薄墨は使いません。

しかし、香典返しの場合薄墨を使っているケースが多いようです。

これはどちらが正しい、間違いという問題ではなく、その地の風習に従うことこそがマナーということになります。

西日本に住んでいる友人の話によると、香典には濃墨を使い、薄墨を使う習慣はありません。が、香典返しの「のし」と挨拶状には薄墨を使うと言っていました。

何を根拠に、というせんさくはナンセンスなのかもしれませんね。郷に入ったら郷に従えということなのです。

注意しべきは少ない数を近くのスーパー等で調達する場合です。必ずしもお店の人が詳しいとはかぎりませんよね。そういう時は、きちんとどうして欲しいか伝えることが重要になってきます。事前に必要なことは情報として持っておきましょう。近くのギフトショップなどに聞けば教えてもらえますよ。

香典返しの品、自分で包装する場合は注意しよう。

基本的にはお店やネット上のサイトで用意をすると思いますが、一つ二つの品を自分で調達して、のしをかけ、包装するというケースも出てくるかもしれません。

その場合、失敗しないためのポイントをご紹介します。

品物には必ずのしをかけます。正確には「のし」とは言わず「掛け紙」とか「弔事用のし」と言います。

掛け紙の選び方、表書きの書き方な間違えると大きな失敗となるので注意が必要です。

自分で包装する場合押さえておきたいポイント

  • 香典返しの相場
  • のし(掛け紙)の種類~宗教によって異なる
  • 掛け紙の書き方~上書き・名前
  • 掛け紙をどこに掛けるか(包装紙の内側?外側?)

これらのことについて分かりやすく説明しているので次の記事を参考にして下さい。

知ってた!?法事の香典返しに【のし】を使ってはいけない!使うべきは掛け紙 結婚式など慶事の贈答品には、のしや水引き、のし紙が使われます。しかし、法事などの弔事ではのしを使うべきなのか、表書きや水引きをど...
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地域によっては香典返しを当日に行う風習があります。この場合、香典の金額にかかわらず一律2000~3000円程度の品物を用意しておきます。高額の香典をいただいた場合は、後日香典返しをする必要があるのですが、その際はこの額を差し引いて考えるとよいでしょう。また当日の香典返しの品に掛け紙をかけることになるので、高額な香典をいただいた人へのお返しの品には掛け紙は不要です。二重に掛け紙をかけると不幸が重なることを連想するからなのです。

品物の包み方は仏包装

ご自分で包装する場合、慶事と弔事は包み方が異なります。

一般的なキャラメル包と言われる方法の場合、仏包装の場合は先に右側から折ります。

次のサイトに図入りで説明してありますのでご覧ください。

詳しくはこちらをどうぞ:包装部 仏事のラッピング

神様
神様
何度も言うようじゃが、日本の冠婚葬祭に関するしきたりは正解は一つじゃないのじゃ。地域によって独自のしきたりがあるのでそれに従うことが大切なんじゃな。

まとめ

いかがだったでしょうか。香典返しのマナーも地域によって異なります。数式のように絶対的なものがあればわかりやすいのですが、そういうわけにもいきません。大切なのは「郷に入ったら郷に従え」の気持ちですね。その土地の風習を大切にしましょう。

まとめ
  • 香典袋に書く文字は薄墨の場合が多いようです。薄墨は故人に対する追悼の意味とご遺族に対する配慮の現れです。
  • 一般的には薄墨を使うのは忌明けまでとされています。香典返しは基本的に薄墨は使わなくてもよいのですが、これも地域によって異なります。
  • 忌明けは宗教によって異なります。香典返しは基本的には忌明けから一か月以内に行います。
  • 香典返しの贈り方にも細かいマナーがあるので確認しておきましょう。